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さようなら、ありがとう

以前、勤めていた会社でとてもよくしていただいた方の訃報が届いた。

色白で華奢な女性で、だれにでも本当に優しくて
でも、実は負けず嫌いで芯がしっかりしていてたおやかで。
すぐになんでも引き受けて大変な想いをしていても
笑っていて
でも曲がったことが許せなくて。
私も随分、愚痴を聞いてもらったな。

石けん教室を始めたときの、初期の生徒さんでもあった。
家に来てくれた時に少し触ると鉄板みたいに凝り固まった背中で
マッサージしてあげると、すぐにすーっと眠りに落ちていた。

「自分がやってほしいから・・」とマッサージベッドを買う資金を少しカンパしてくれた。
あれは私に気を使わせないようにとの配慮からの言葉だとすぐに気がついたけど
ありがたく好意を受けた。
マッサージ後の少し上気した顔を見るのがうれしかった。

会社を辞めて、少しずつ連絡を取らなくなった。
最近では、共通の知り合いから少し様子を聞くくらいだったけど
まさか闘病されてるとは、誰も聞かされていなかったらしい。

まだ30代だった。
私の母と同じ病気だった。
まだまだやりたいことがあっただろう。どんなに生きたかっただろう。
優しい声が思い出される。
彼女に恥ずかしい生き方はするまい。
生きたくても生きられなかった人が確かにいたのだから。

確実に明日がある人なんて誰もいない。私にも。

私は、私を生きよう。

Sさん、ありがとう。またね。
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by shiawasenoshizuku | 2014-05-07 22:10 | 日記
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